迷路館の殺人

2007年3月18日 読書
ISBN:4061852264 文庫 綾辻 行人 講談社 1992/09 ¥620

 
本の中に本が1冊納められているという驚きの構成、そして本の中の本を読み終えた後に明かされる真実、そして何より驚いたのは・・・。
最後まで仕掛けが満載で大満足でした。

 
14

村上朝日堂

2007年3月18日 読書
ISBN:4101001324 文庫 安西 水丸 新潮社 1987/02 ¥500

 
村上春樹のエッセイが好きです。まぁ小説に比べてわかりやすいからという気がしないでもありません。

ちょっと昔(ってオレが生まれてから数年後じゃん)に書かれたこともあって読んでいると少し不思議な感覚を憶えます。数十年で世の中ってずいぶんと変ってしまうものなんですね。

 
13
ISBN:4101394326 文庫 森 博嗣 新潮社 2004/01 ¥820

舞台は森センセが思い描く未来の世界。テクノロジーは遥かに進歩し人々の生活はとても様変わりしているそういう世界。
ある国に迷い込んでしまった主人公はそこで殺人事件に遭遇する。国のしきたりにより事件を何事も無く受け入れようとする人々に疑問を抱いた主人公は独自に調査を進めていく。そして主人公はこの不思議な国の秘密を知ることになる。

 
所謂SFを持ってくると話として何でもありになってしまうためミステリとしてはアンフェア寄りになってしまう。しかし森センセとしてはフェアかどうかというのはあまりこだわりが無いのかもしれない。ブログでも書いているが構成がしやすいため自然とミステリという形態をとっているだけなのかもしれない。

森センセの作品を読み終わるたびに思うのはその副題のつけ方。「あぁなるほど」と唸ってしまうその絶妙さには毎回驚かされます。

 
12
ISBN:406363793X コミック 久米田 康治 講談社 ¥420

今日も今日とて絶望先生は「絶望した!」と叫んでおられます。

僕もしょこたんブログの更新は1日4回くらいの方が読みやすくっていいと思います。

男にチョコをあげないで友達ばかりにチョコを配っているヴァレンタインはもはや原型を留めてないと思います。

そろそろお笑い番組が豊作貧乏になりそうな気がしないでもありません。

この日記の続きはWebで。

って流石に無理がありました。ごめんなさい。
ISBN:4122047692 文庫 森 博嗣 中央公論新社 ¥680

「スカイ・クロラ」より過去、「ナ・バ・テア」より未来の話つまり「ナ・バ・テア」の続編。

まだ「スカイ・クロラ」までの間があるので次の作品で繋がるのかもしれません。もしかしたら最初の「スカイ・クロラ」がそのまま最後の話なのかもしれません。森センセだったらやりかねません。
どちらにしても続きが楽しみです。

 
11

ナ・バ・テア

2007年2月15日 読書
ISBN:4122046092 文庫 森 博嗣 中央公論新社 ¥680

前作「スカイ・クロラ」より過去のお話。
語り部は誰だろうと読み進めて行くと「何だお前か」となる仕掛け付き。

「スカイ・クロラ」が碌な説明も無いままどんどん進んでいくのでいまいち話に入り込めなかったのですがこれを読むことによってある程度世界観やキャラクタの背景などがわかるのでより「スカイ・クロラ」が際立つという形になります。
これは単体ではなくシリーズ全体で評価をするべきなのだと思われます。

 
10
ISBN:4062638878 文庫 京極 夏彦 講談社 ¥840

ミステリ読みとして避けては通れないのがこの京極夏彦という人。ついに読んでみました。
今まで読まずに居たのはひとえにその厚さです。デビュー作である本作品ですら600ページ超のページ数を誇り、これですらまだ薄い方であるのだから驚きです。

感想としては「面白いけれどちょっと・・・」
気の短い僕としてはこの厚さはネックとなってしまうのです。途中で読み疲れを感じてしまいました。おかげで読み応えは抜群なのですが。

決して厚いことがダメだと言うつもりはありません。
森博嗣の「有限と微小のパン」という作品がありますが、この作品に負けず劣らずの厚さを誇っているものの決して苦ではありませんでした。それはシリーズを通して世界観やキャラクター、文体など下地が出来ていたからであったと考えられます。
問題はシリーズの最初にこれだけの厚さを持っているということです。

気の長い人、読み応えのある本を求めている人にはおすすめします。気の短い人、京極夏彦というものに興味本位で手を出そうという人は覚悟を決めてから読むことをおすすめします。
色々書きましたが面白さは補償します。

 
9

鳥人計画

2007年2月2日 読書
ISBN:4043718012 文庫 東野 圭吾 角川書店 ¥580
 
内容(「BOOK」データベースより)
「鳥人」として名を馳せ、日本ジャンプ界を担うエース・楡井が毒殺された。捜査が難航する中、警察に届いた一通の手紙。それは楡井のコーチ・峰岸が犯人であることを告げる「密告状」だった。警察に逮捕された峰岸は、留置場の中で推理する。「計画は完璧だった。警察は完全に欺いたつもりだったのに。俺を密告したのは誰なんだ?」警察の捜査と峰岸の推理が進むうちに、恐るべき「計画」の存在が浮かび上がる…。精緻極まる伏線、二転三転する物語。犯人が「密告者=探偵」を推理する、東野ミステリの傑作。


 
何故か今まで読まずにいた東野圭吾をようやく読むことが出来ました。

面白い!

この一言に尽きます。最後まで読ませる物語の組み立て方は見事ですし、最後にもう一捻り加えてあるのも素晴らしいです。
すっかり東野圭吾のファンになってしまいました。他の作品も読んでみたいと思います。

 
8

流星ワゴン

2007年2月1日 読書
ISBN:406274998X 文庫 重松 清 講談社 ¥730

 
うまくいかない父と息子の物語。
親の心子知らず、子の心親知らず。息子の為に良かれと思ってしたことが返って息子を不幸にしてしまう。
かつて自分も誰かの息子だったのに父親になったら忘れてしまう。大人は子供になれないのだろうか。

 
性差別をするつもりはないがこの本は男性にこそ読んでもらいたい。息子の目線で、または父親の目線で、もしくは両方の目線で読んでいく事ができるだろう。

 
7
ISBN:4061850997 文庫 綾辻 行人 講談社 ¥620

 
水車館と呼ばれる山奥の屋敷にはかつて凄惨な事件が巻き起こったという過去がある。
あれから1年、事件の関係者たちが再び屋敷に集まった。そこに現れたミステリマニアの男は1年前の出来事を詳しく聞きだしていく。男が調査を進める中屋敷では再び事件が起こり・・・。
過去と現在で同時進行していく事件。真相は一体。

 
大抵当たることのない僕の推理ですが今回は珍しく良いところまでいってました。と言ってもかすった程度ですけど。
まぁ消失についてはあいつしか疑いようがないし、あいつは絶対あれだろうとかそういったものでトリックについてはさっぱりでした。けどちょっとでも当たっているとやっぱりうれしい。

あぁ読書ばかり進んでしまう。

6
ISBN:4167174103 文庫 石田 衣良 文芸春秋 ¥540

賭博で多額の借金を負ってしまったフリーランスの映像ディレクターは悪友に乗せられて狂言強盗の片棒を担ぐ事に。完全犯罪成立かと思われたところで思わぬ邪魔が入り盗んだ金は全て取られ首謀者の悪友は殺されしまい映像ディレクターの彼は強盗の被害を受けたヤクザに捕まってしまう。
彼はヤクザから身柄を解放してもらうために密告者と奪われた金の行方を調査し始める。期限は1ヶ月。彼は金を取り返し自由を得る事が出来るのか。

 
読み終わってから石田衣良にしては珍しく充実感があったなと思っていたら当然です。いつもは1冊に4つほどの短編(中編?)が収録されているのに対しこれは1冊で1つのお話を扱っているので読み応えがあって当たり前です。
相変わらずサクサク読めるので良いです。クライマックスにギャンブルのシーンが出てくるのですが思わず読んでいるこちらまで手に汗を握ってしまうあたりやっぱり上手いなぁと感心してしまいました。
マコトが出て来ないのが残念ですがその代わりサルの魅力が引き立っており、シリーズを読んでいる人は読むことをおすすめします。

 
それにしても読書量に反比例して進まない卒研&卒論。一体どうしたものか・・・。

5

スカイ・クロラ

2007年1月18日 読書
ISBN:4122044286 文庫 森 博嗣 中央公論新社 ¥620

やっと読むことが出来ました。

戦闘機に乗り戦争に行く事が日常となっている僕の物語。
戦争については非常にドライに、人間の生死については非常に哲学的に「僕」の目線で描かれています。
思えば森センセの作品の中で一人称で書かれているものは珍しいのではないでしょうか。その分より新鮮な気持ちで読むことが出来ました。

森センセの魅力が遺憾なく発揮されている本作品。森センセが好きな人であれば読むべき作品です。
続きが楽しみです。

4

マジックミラー

2007年1月14日 読書
今までミステリーはジャンルを問わず好きだと思っていたのですがこれを読んで1つ気がつきました。

「時刻表を使ったアリバイトリックは苦手」

一応ミステリーを読むときはそれとなく推理をしてみるのですが、細かい文字がびっしり並んだ時刻表をあちこち見比べながら推理する気にはなれませんでした。なので「こういうトリックだったのかなるほど」といった思いもなく「へー、そうなんだ」と淡々と読み進んでしまいいまいち面白味に欠けました。

それに加えもう1つ
「早い段階で犯人の目星がついてしまうとダメ」
この作品では2つの事件が起こります。1つは先ほどの時刻表を使ったアリバイトリックでもう1つは時刻表を使わないアリバイトリックなのですが、2つ目の事件の犯人が比較的早く見当がついてしまうのです。確かに登場人物が少ないので仕方ないのですが僕としては最後の方でひっくり返して欲しかったなと思いました。どうやら僕は探偵役が推理する事によって「えっ、こいつが犯人だったのか」と驚くのが好きなようです。

批判ばかりしていますが2つ目の事件のトリックは実に鮮やかで面白かったです。

3
よく行く地元の古本屋。そこの店頭にあるワゴンに詰め込まれた本たち。普段は見向きもしないのにその日だけはなぜか気になって覗いてみた。そしてこの本をみつけた。

 
機動戦艦ナデシコ。
かつて僕がアニメを片っ端から見ていた頃に出会ったこの作品にはあのエヴァンゲリオンに匹敵するほどの強い思い入れを持つこととなる。
Wikipediaの冒頭には「SFラブコメアニメ」と書かれているが決してそんな薄っぺらな物語ではなかった。確かにSFアニメでありラブコメも入っているのだが、戦争を巡る人のエゴを描き出しまた大人になりきれていない若者たちの微妙な心理を描いた青春群像劇でもあった。

テレビシリーズが終わっても僕の心のナデシコ熱が冷めることはなかった。そして劇場版が公開される。何の迷いも無く映画館に足を運んだ僕はそこで大きな衝撃を受けることになる。

 
この本はテレビシリーズと劇場版の間の空白の3年間を描いたものである。3年間の間に一体何があったのか。どのようにしてテレビシリーズから劇場版へと物語が移り変わったのか。
劇場版は丁寧な説明も無く物語が進行して行くので当時は取り残されたような気持ちを抱いたがこれを読んで今更だけれど納得する事ができた。そして今でも僕の心の中に当時のナデシコ熱が残っている事に気が付いた。それほどまでに思い入れがあったなんて自分でも驚いてしまった。
これはもうDVD-BOXを買ってしまうべきなのかもしれない。

 
参考リンク
機動戦艦ナデシコ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A9%9F%E5%8B%95%E6%88%A6%E8%89%A6%E3%83%8A%E3%83%87%E3%82%B7%E3%82%B3

2
無人島に佇む十角館に訪れた大学サークルのメンバー達。
外界と遮断されたその島で次々と人が殺されていく。犯人は一体誰だ。

 
読んでいてすぐにアガサ・クリスティの「そして誰もいなくなった」が頭に浮かびました。おそらくこの作品をモチーフとしているのでしょう。となると気になるのは「どうやってオチをつけるのか」というところですがうまくオチもついていて面白かったです。ラストシーンが少し気になりましたが全体としては文句のつけようがありません。
やっぱりミステリはいいなぁ。

1

四季 冬

2006年12月30日 読書
季節は冬。春が始まりの季節とすれば冬は終わりの季節。

 
真賀田四季の思考は空間を越えて時間すらも越えて展開する。読者は天才の思考にただただ圧倒される。
この冬は新たに春を迎えるための冬だと信じたい。

四季 秋

2006年12月30日 読書
季節は秋。ここにS&MシリーズとVシリーズが一つに収束する。

 
S&MシリーズとVシリーズの登場人物が揃い踏みするこの作品。森センセ出血大サービスです。ファンにはたまらない1冊でしょう。

四季 夏

2006年12月24日 読書
季節は夏、真賀田四季は子どもから少女になった。

S&MシリーズとVシリーズが繋がり、また森博嗣のデビュー作「すべてがFになる」の背景が明らかになる。

 
「F」が出た時点でここまで世界観を構築していたのかと思うと凄いを飛び越えて唖然です。
森センセにはこの先ずっとついて行きたいと思います。

四季 春

2006年12月24日 読書
これが出るのをどれだけ待っていたか。
森センセのS&MシリーズとVシリーズ全20巻を繋ぎまた補完するこの四季シリーズ。その第1章は「春」

"天才"真賀田四季は幼少時代どのような世界を見ていたのか、どのような思考を巡らせていたのか、それが「僕」によって語られる。

読み進めるに連れて増幅する違和感。読者は「僕」が「僕」でないとわかった時、再び最初から読み返すことになるでしょう。

続きが気になって仕方ありません。
今回は時期的にW杯ネタが満載で当時日本代表を応援していた人ならばニヤリとさせられることでしょう。
僕は「ジーコの指示通り」が大好きです。

おまけの企画が真面目に切ないです。久米田先生がんばってください。

今回は結構楽しめました。わかりやすいネタが多かったからかな。

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