書くべきことではないかもしれない。
それでも僕は書こうと思う。書かずにはいられないから。

この先の文章は気分を害する恐れがあります。少なくとも幸せな気分を台無しにする恐れがあります。幸せな気分を壊されたくない人は読まないで下さい。この先の文章を読もうと思う人は覚悟の上読んで下さい。

加えて、この先の文章に面白さは何一つありません。それも覚悟の上で読んで下さい。この文章は僕のエゴです。

 
 
 
 




 
 
 
 
 

 
 
母が入院して1ヶ月。担当の医師に呼び出しを受けた。元々は父と母の姉(つまり叔母)が呼ばれていて僕はそれについていった。
狭い部屋に案内され、机をはさんで僕等と医師が向かい合わせに座ると医師が母の状態について話し始めた。
話を要約するとこうだ。
母の癌は骨に転移しそこから全身に拡がっている。治療はしてきたが体が持たないためこれ以上は手の施しようがない。残された時間はそれほど長くはない。
医師が今までの治療について、そしてこれからの治療について事細かに説明してくれた。言葉を変えて表現を変えて何度も説明をしてくれた。
けど事実は何も変わらない。
残りがそれほど長くはないと分かると父も叔母も涙を流し始めた。でも僕は泣かなかった。時折涙目になりながらも堪えていた。だって母はまだいるんだから。まだ生きているんだから。今はまだ泣くべき時ではないはずだ。
でもダメだった。家に帰って1人、部屋で着替えていたら涙が自然とこぼれてきた。
チクショウ。僕は思った。チクショウ。

僕は一体どうすればいいんだろう。

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